首都直下地震 4年以内に70%は本当か

あの大震災から一年。いま囁かれている首都直下型地震。そこには「今後30年以内にマグニチュード7クラスの地震が発生する確率は約70%」「いや、余震の影響を考慮すれば 4年以内に70%だ」「別の計算では5年以内に28%になる」といった さまざまな情報が飛び交っている。しかし はたしてその信憑性はいかがなものか? これは 文部科学省の委託を受けた研究メンバーのひとり、東京大学地震研究所の平田直教授が首都直下型地震について語った記事だ。
http://news.livedoor.com/article/detail/6353834/

要約すると・・・●首都圏とは、北は茨城県のつくば市、南は房総半島の南端。東は千葉県の銚子、西は神奈川県まで含む。●統計によると、このくらいの広い範囲の中に、過去100年間に5回、M7の地震が起きている。●上記を「発生の確率」という言葉にすれば「30年以内に70%」ということになるだろう。●また M8〜9クラスの地震となると、大正関東地震(1923年)と元禄関東地震(1703年)の間隔は200年ほど。現在は大正関東地震からまだ100年ほどしか経っていないのでしばらくはこないと思われる。●最近、地震観測点を整備したため、プレートの深さが10キロメートル浅かったことがわかった。●過去に起きた地震は研究できるが、首都圏の直下地震はどこで起きるのか?はまったく分からない。

つまり、首都直下というが、それは首都圏という広い範囲の誤りであり、過去の統計によると「その広い範囲での発生確率は、M7クラスが30年で70%」になるということだ。M8以上については当分起こらないと予測される。わかったのは、プレートの深さが従来の認識より浅かったという部分だけ。発表された数値はあくまで統計に基づくものであり、地震予知に関しては いまだ何もわかっていないのが現状ということになるだろう。学者仲間から聞いたところによると、あの数値は「ある部会」で発表された参考資料であって、たんに さまざまな見解をきたんなく述べる研究会でのいち意見にすぎない。それを半年もたって、メディアが一部だけを取り上げ 大々的に報じた意図が理解できないそうだ。

そもそも地球内部の構造そのものが把握されていないのだから、ことさらにプレート・テクニクス理論にこだわる理由がわからない。科学者の端くれとして感じるのは、予測が現実に則していないのなら、その想像は間違っているか?もしくは何か足りないところがあるかもしれないな?と考えるのが普通ではないかということである。「予知できない・わからない」ならば、意固地な姿勢は捨てて、少なくとも学閥や研究予算の枠をこえ、地質学・天文学・地磁気・気象など、あらゆる専門家とタッグを組み、垣根を越えた哲学的検証を行わなければならない。情報の一般化がすすんだ現在では、宇宙天気予報や気象予報・海水温の資料など、地球上で起こる事象を読み取るための多用な数値が日々発表されている。予算をもらうために、いつまでも古い理論にこだわっているなら、やがて一般の名もなき研究者が地震発生のメカニズムを解明してしまうかもしれない。ならばそれこそ、専門家や大学の意義さえなくなってしまうのではないか。