金利が下がるとなくなる年金

AIJ投資顧問の問題が波紋を広げ、今後は 厚生年金そのもののあり方にも暗い影を落としてきそうだ。筆者も事業を始めた頃に、年金融資とお付き合いしてたことがあった。そのあまりにもひどくずさんな対応を見るにつけ、当時から「これは将来 間違いなく破綻するな」と思っていた。しかし、その後 バブル崩壊が顕著となったにも関わらず、当然なくなるべき「年金スキーム」は継続され続け、利潤にむらがる さまざまな団体も生き残ってきた経緯がある。

ほどなく かつて年7〜8%で回っていた金利はゼロ%となり、もはや各種年金は絶対運用できないとわかっていたのに、現在まで何ら処置は取られてきていない。つまり、AIJ問題は氷山の一角。おそらく年金運用関係はバブル崩壊後、金利が下がった時点で残らず破綻せざるを得なかったに違いないわけで、そんなことは誰が考えても明白である。他にも 預金金利で運営されていた財団法人なんかも、その価値はなくなりつつあるが、根本的対策はいまだとられていない。どうして 機能不全の古いシステムを改善しないのかは不思議だが、そのツケは これまでもすべて財政による借金で賄われてきたから、きっと今回も税金で補填するつもりなのだろう。

厚生年金も含め、大きな資金というものは、よほど金融に精通したところへ預けないと回るはずがない。しかし、そういう実力ある人物は国内にはほとんどいない。なぜか?そんな人は 国内にいる必要さえないから、すでに海外へ出てしまっているのだ。現在は「黒い目の外国人」として、外から日本と付き合っている。こういった人物とはずいぶん親交もあるが、彼らはもれなく日本の財政なんかにまったく興味を持っていないと思われる。そうさせたのは 日本のやる気を削ぐようなシステムそのものなのだが、この悪循環を断ち切らないかぎり、解決策のない ジリ貧状態は今後も続いていくに違いない。つまり、この国の問題は、人材不足にあり、その人材不足を生み出すシステムや風潮、現状維持の体質にあるというわけだ。