駆け引きをしかけよう

大阪の橋下市長が、これまで批判してきた野田首相の政権運営を 今度は手のひらを返したように高く評価したと話題になっている。以下は その抜粋だ。「やっぱり野田首相はすごいですよ。集団的自衛権についてもこれから議論されて、TPPについても参加表明するとか、当初言っていたことを着実に進めている。大阪都構想も5党と協議して決めたでしょ。税も上げられて、これから社会保障の議論もしていく。もう自民党と民主党の中で再編が起こるんじゃないですか」

この発言については「政界再編や民主党や自民党の一部との連携」をにらんだものではないか?との指摘もあるが、彼はなにゆえ 前言を簡単に撤回できるのか? また、当初 荒唐無稽とまで言われた 都構想さえ現政権に承認させることができたのか? それはつねに【かけひき】をしかけているからではないだろうか。

同じように 石原都知事も 尖閣諸島問題で国とかけひきを演じた。そして「尖閣は国が買います」と言わせている。この両者にとって、発言の整合性に対する批判など どうでもよい事なのだろう。求めるのは結果と成果のみである。何が狙いで、どこへ導きたいのか? そのためなら、やり方なんか不問と考えているわけだ。

これは経営にも言えることだが、ドラッガーも提唱するように、言動の目的は何事においても つねに成果へ置くべきである。何を何のためにしているのか? それは狙いがあってこそ はじめて理解されるし 達することもできるはず。意味も分からず 相手に気を使ってばかりの人が多い中、かけひきを仕掛ける人物は、それがたとえどんな手法を使っていようとも清々しく感じられるものだ。魅力的な人は、いつも自らムーブして 事の原因になろうとする。そこには「何が何でも成し遂げる」そんな強い意志が感じられるからかもしれない。