アップルが iPhone 5を発表

アップルが「iPhone 5」を発表した。注目すべきは その中身。日本製の部品が大幅に増えたらしい。ここには アップルとサムスンの訴訟問題が大きく関わったと推測されるが、こういった事象は すべからく国内産業の未来を暗示しているかのようだ。ご承知のように、国内の大手家電メーカーは軒並み経営難に陥り、事業の見直しを余儀なくされている。もはや大量生産品における「価格勝負」では他国にかなわない。そこで新たな商品価値が必要になってきたわけだが、それが「信用」というブランドだ。

アップルのように革新が売りの企業には 特許保持が重要課題となる。そこで取引先には【勝手に類似品を作ったりしない。秘密や約束は守る。】などといった まさしく信用が求められてくる。その土壌での勝負なら、世界No1は日本だろう。その次は ドイツ他の欧米諸国になるはずだ。当然、日本以外のアジア各国は、信用リスクと価格・生産能力とをはかりにかけられる事態となる。つまり、似たり寄ったりの完成品を世に送り出す方向性では頭打ちだが、どこかの革新企業が求める信用という価値で勝負するなら、日本はまだまだ十分に戦える余地もあるわけだ。

完成品の製造から世界有数の部品メーカーへ。財閥系企業傘下の大企業が衰退していく過程では、日本経済の疲弊もさらに進もう。しかし、そういう中でも 何とか活路を見い出していくためには、将来の目的と方向性をきちんと定めなければならない。そろそろ中小零細が、所帯が大きすぎて業態変化のスピードについていけない大手の下請けに甘んじている時期は過ぎたのかもしれない。製造分野においても 新興企業がいくつか出てこないと未来は危ういだろう。法的な規制緩和も含めて、経済にも新しい枠組みが求められているように思う。