伊藤忠商事が米ドールを買収、ソニーがオリンパスと資本合意

ソニーがオリンパスと提携、資本合意がなされそうだ。また 伊藤忠商事は、米ドール・フード・カンパニーから世界の缶詰・果汁飲料事業とアジアでの青果物生産・販売事業を買収することで最終調整してるらしい。ドールの買収金額は17億ドル(約1320億円)前後とみられ、来週にも基本合意し、買収した事業を統括する新会社を国内へ設立する計画だそうだ。

ドールといえば、パイナップルの缶詰生産では、北米で約60%のシェアを持ち、フィリピンなどでも大規模な農場を運営。バナナやパイナップルを生産・販売する世界的なブランドである。しかし近年は、欧州各国の販売不振で経営環境が悪化し、加工品事業の売却などを模索していた。結果的には アジアに強い伊藤忠が買収先へ決まることになりそうだ。

伊藤忠はコンビニチェーン「ファミリーマート」を持っているが、そこでのドール関連商品陳列もあるだろう。ちなみに、ローソンはダイエーから三菱商事系列へ。セブンイレブンは三井物産系。ミニストップはイオンと、それぞれ流通の経路が異なるので、各社が系列の強みを生かした商品構成を展開しているが、ここ十数年で中間卸は一気に衰退し、財閥系商社や大手流通が直接小売りに手を出し始めた。それは何も食品・サービス業界だけにとどまらない。建築などのインフラ産業でも、この傾向は顕著になってきている。

産業形態が分散から集約の方向へ変わると中抜きが減って、全体の価格低下を招くが、こういったデフレスパイラルも不景気に拍車をかける一因になりうる。これらは「自分が苦しくなったから分け前はナシね」といった感じで、元締めどおしが価格競争しだすことで起こるわけだから、けしてプラスの方策だけとも言い難い現象だ。消極的一元化の方向性が高まれば、その反対の側面として当然 多様性は減退し、ありきたりな既存だけが主体になるだろうが、経済はとりもなおさずバランスが重要である。けして画一化や合理化だけでは測れないものだ。どんなに合理化を図ろうが、それが偏りを生じさせるのであれば、何事も未来の疲弊を暗示させる事態でしかなくなってしまう。「風が吹けば桶屋が儲かる的な連鎖」 それもまた経済の自然な成り行きである。目の前の合理化のみで把握できないからこそ、経営にとって 未来予測力が最も重要な要素になってくるのだろう。