旅人 中田英寿氏

旅人こと、元サッカー日本代表 中田英寿氏が面白い。彼はイタリア語・英語など 多くの言語を自在に操る実業家でありながら、さまざまな国のあらゆるシーンにおいて、積極的に国際支援も行っているが、先日のTV番組「アナザースカイ」で綴られた そんな彼のインタビューや活動の内容がじつに興味深いのだ。

「誰かを助ける・助けないではなく、面白いから それをやるのだ」「素材の持つ可能性を突き詰めて、新しい形として提案していく」「行動に責任を持つのはわがままでいるため」「人生は楽しむものだ。けれど、楽するのが楽しむことではない」など、その経済人としても十分通用する考え方にいたく感心させられた。イタリアではグッチ、そして ニューヨークでは あの名店 雅(まさ)のトップと哲学談議も交わされていた。

海外のみならず日本国内でも、トップクラスの方との会話においては「あなたの哲学は何ですか?」と問われるケースが多い。筆者自身もそういった経験を何度もしているが、そこできっちり答えられるかどうか? が その後のおつきいにも大きく影響してくるのだ。しかしながら それは付け焼刃では到底できないし、また通用もしないだろう。つまり、普段からあらゆる日常を哲学的に捉えて思考し、行動していなければ、世界では受け入れられないということである。

しかるに 筆者にとっての哲学とは 現実と事実である。やってみせられる事が人生の指針であり、すべてだと考えている。ゆえに言葉の世界にあまり興味はないし、その内容が何であろうとほとんど意味がないとも思っている。「どんな仕事をするのか? 面白い事。何に興味あるのか? 新しい提案。どうしたいのか? 人生を楽しみたい。」これにはまったく同感だが、会話なんて それくらいで十分ではないだろうか。なぜなら 相手が求めているのは「あなたには何ができるのか?」ということだからである。したがって、その場でやって見せる以上に強力なプレゼンテーションはないし、相手にこちらを理解していただく最良の手段もないはずだ。百聞は一見にしかず・・・これも哲学の本質である。言葉や知識、立場、実績だけでごまかせるほど、国際シーンは甘くない。

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