グーグルのバーチャルリアリティー戦略

Googleスマートフォン向けのゲーム市場に参入。
日常的な現実世界を舞台にした、バーチャルリアリティーゲームを公開した。

これは2人以上が敵と味方に分かれて、街を歩きながら楽しむもので、スマートフォンに表示された地図を見ながら、指定された場所にある仮想の「パワー」を獲得したり、陣地を取り合ったりするゲームで、将来的には 新しい強力な広告収入として『ゲーム地図の中に、実際そこに存在するお店や企業商品名など』も表示されるらしい。Googleは現実の世界とインターネット上の情報を融合して見られる「メガネ型端末」の開発も同時に進めており、現実と仮想空間を重ね合わせたバーチャル分野は今後一気に成長し、時代の主要マーケットとして急浮上してくる可能性もある。 Google glasses  プロジェクト・グラスが示唆する未来

あいかわらず、GoogleApple・MSの作り出すマーケットはスマートだが、日本はどうだろう。また先ごろ、首都直下型地震と同じく「それが絶対に起こる訳ではないが、僅かでも可能性があるならば、どういう事態が起こるかを事前に理解しておくことが必要」といった見解で、東北大が「世界で起こりうる最大級の地震はマグニチュード10前後」と大々的に発表したが・・・まさしく こういうのは大衆の恐怖や不安を巧みに活用したマーケットであって、国がよく使う常套手段の一環ではないかと思われる。

つまり 『災害が来るよ⇒備えをしなくちゃ⇒公共事業に力を入れるべき⇒国土強靭化計画の正当性を担保⇒予算は使いたい放題』 といった構図だが、これらは「予算がほしい大学側と特定業界団体の票がほしい政治家、および相変わらず 莫大な予算権限を維持したい官僚たちの利害」が一致した結果では?と想像されても仕方ないやり方といえよう。百歩譲って、これも【ケインズ政策手法のひとつ】と理解したとしても、時代遅れに変わりはない。川上主導の経済を作るなら川下も同時に作っておくべきで、それには出口としての規制緩和が必須ではないだろうか。

国土を強靭にするなら、当然 安心が売りになる。したがって海外から、企業や製造、IT拠点などのあらゆるインフラについても、事前にこちらへ来てもらえるような方策を打っておかなければならないわけだ。意味不明の論点から入り口(川上)だけ大きくしても、その出口(川下)がなかったらしょうがないのは学生でもわかる話で、目的がなかったら何をやっても徒労に終わるにきまっている。

羽田空港の24時間操業や国際化にくわえて、国や企業の会計基準と金融の整備に、高すぎるガソリン税率や輸送費、郵送費なども手つかずのままだ。これらはすべて、税収の落ち込みや企業の護送船団体質の依存に配慮した結果だが、これを維持する限り 日本経済のジリ貧は続く。むしろ、一時は低迷したとしてもそれを乗り越えて、大胆な規制緩和による 新しいマーケットを作りを推進し、経済を豊かにしていかなければ、いつまでも根本的解決は成しえないだろう。

たしかに綺麗な嘘は美しいし、一時の溜飲を下げるのには役立つかもしれない。しかし、Googleのように「家電メーカー・自動車業界・精密加工・ゲーム業界など、全部 俺たちの手でなくしてしまおう」くらいの勢いで革新を掲げる企業が出てきたら、間違いなく負けるし、未来も消失してしまうのは目に見えている。そろそろ現実を直視しながら、企業も個人も 来たるべき未来の形を真剣に模索していく時代に差し掛かってきたのではないだろうか。現実は優しくも厳しくもない。どう考えていようと、私たちは やがてやってくる事実に則して、頭の中も行動も変化させながら楽しんで生きてゆくだけである。