医者に殺されない47の心得~近藤誠先生

興味深い本を見つけた。10万部売れたらベストセラーの出版業界で、現在までに31万部の発行部数をほこり、立ち寄った書店でも ランキング一位になっていたものだ。

『医者に殺されない47の心得 医療と薬を遠ざけて 元気に長生きする方法』

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 いかにも衝撃的でインパクトあるタイトル。帯には「病院に行く前に、かならず読んでください」とのタグラインがある。

こういった類の書籍には、たいてい怪しい感じが漂うものだが、著者の近藤誠先生は、慶応大学医学部放射線科の現役講師で、米留学経験もある医師・医学博士。論文「乳がんは切らずに治る」を執筆して医学界の矛盾を鋭く切り取った以後は昇格の道を絶たれながらも、自身のセカンドオピニオン外来を設立。「がんもどき理論」を提唱し続け、昨年は、菊池寛賞も受賞された。まさに本物中の本物である。

 自らを盾にしても、真の医学を追求するのは何故か? 勝手に想像してるのだが・・・それは怒りであろうと思う。ある種の青く燃え上がる激情と表現してもいい。iPS細胞の山中氏もそうだが、医師経験のある方は 目の前で起こる【得も言われぬ惨状】を受け入れるか、拒否するしかない。つまり、目を閉じているか? しっかり目を見開き続けるか?である。しかし現実を直視したところで、個人の力じゃ医学界全体の益に押しつぶされるのが落ち。

ならば 道は二つ。山中氏のように 医療を根底から変える基礎研究へ没頭し、そこで是が非でも画期的成果を挙げるか? それともまた、近藤先生みたいに医学界に残り、たとえ昇格を絶たれても、治験を重ねながら 動かぬ事実を積み重ねてゆくか? だ。いずれにしても、時代は変わった。ITの普及は、膨大な嘘もまき散らしたが、同時に その中へ真実が紛れ込める隙間も作り出している。何を選ぶかは、個人の裁量次第・・・今はそんな時代に思われる。