政府が減反制度廃止を検討

2018年をめどに「米(コメ)の減反制度を廃止する案」が政府で検討されている。減反廃止で、コメ農家の大規模化を進めて競争力を高めるのが狙いだ。当然のことながら、JAグループは猛反対。与党の一部からも反発が出ており、完全に廃止できるかどうかはまだ不透明な段階らしい。

事の是非はさておき、この事からも、安倍政権が「戦後レジームからの脱却」を真剣に模索している様が見て取れるだろう。これまで着手できなかったタブーへ次々と手をかけ始めているからだ。そのやり方も なかなか巧妙で、今回の減反廃止もTPP参加で足かがりを作っておいての “満を持して”の提示に感じられる。

この改革には、グローバル経済の波や さまざまな科学技術の進歩が追い風となろう。欧州ではもはや、職を失わせる「工場のロボット化推進」への反対運動も起こっていると聞く。政治家たちがよく口にする 日本人憧れの「欧州型 既存優遇権益および高福祉社会」は、現地の信じられないほどの失業率上昇とともに風前の灯状態なのだ。

米国のシェールガス産出における国内産業回帰や チャイナリスクによる中国経済の頭打ちなど、世界情勢は刻一刻と変わりゆく。現実的に考えれば、日本だけが例外として「戦後すぐに決められた事」を維持できるはずもなかろう。先進各国が大幅な制度見直しを迫られる中、そろそろ日本も すべてが見直しの時期に差し掛かっていることだけは間違いないように思われる。