JTが国内4工場を閉鎖 社員の2割削減を検討

日本たばこ産業(JT)が、たばこ生産の体制縮小に伴い、国内9つの工場のうち、福島・神奈川・静岡・岡山にある4つを閉鎖する検討に入った。また本体社員の2割弱に当たる1600人程度もあわせて削減の見通しである。これら閉鎖の対象となった工場や事業所を抱える自治体では、地元経済への影響を懸念。工場の閉鎖は、雇用の喪失や法人税収の減少へ直結するからだ。そのため今後は、従業員の雇用対策などをJTへ求める自治体も出てくることが予想されている。

喫煙の害については、いろいろと意見が分かれるところだ。知人の教授の集まりでも、これをはっきり証明できる人はいない。世論や雰囲気にのまれてか・・・「害あり」と断言する方も多いが、詳細を求めると データはどれも曖昧なまま。ものによっては正反対の結果を示す資料もあったりする顛末だ。経営に携わる者としては「マーケットをあえて縮小したがるのは何故なのか」と不思議でならないが、健康を気にされる方にとっては そのような事も辞さずであろう。

しかるにマーケットというものは、それが事実であろうとなかろうと・・・そんなのおかまいなしに、つねに新たな 政治的・経済的真実を作り出してゆくものである。それが公の益に叶わなくても、作り出す側の益になるなら それでよし。世はいつも そのような駆け引きとパワーゲームの応酬だから、敗れたほうは消えゆくさだめでしかない。

mailが主流になれば 郵政は衰退するし、地下鉄が便利になれば JRも縮小される。JTの前身は「専売公社」で、いまだ国が株式の半分以上を保有する企業だけれど、そのような半国営の企業も、当事者である政治家たちの 相次ぐ禁煙推進答弁やタバコの値上げ法案によって収益はガタ落ち! という訳の分からない話になりつつあるわけだ。

そろそろ「良い悪い」の “二元論”的議論から脱却して「全体は良いけど、ここは悪いから修正が必要」「おおまかには悪いけれど、この部分は良いから残そう」といったものを加えた “四元論”を用いて 事の是非を論じるべきではなかろうか。そうでないと『欧米が作り出したマーケットを、無批判・無検討に受け入れてしまう日本の体制』は、これからも続いてゆくような気がしてならない。これって日本の利益にはならないことが多いと思うのだが。