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本気になったYahooショッピング 楽天超えか

『Yahoo!ショッピングの出店無料化』が先月発表され・・・出店申し込みが殺到しているらしい。ヤフー会長を兼務する ソフトバンク孫正義社長は「たった2週間で、出店申し込みが約5万5000件あった。以前から店舗数で楽天を抜くと公言していて一度も抜けなかったが、今回は一気に楽天を抜いた形だ。」と強気の発言をしている。現に既存店舗と今回の申込み分をあわせた累計では、Yahoo!ショッピングが7万5000件となり、楽天の約4万件を超えたことになるのだ。

しかし、当然のことながら、業界関係者からは『ヤフーの楽天超え』には疑念の声も聞かれる。 まずは、今回Yahoo!がとった戦略が、国内のeコマースビジネスの2強 楽天やアマゾンと何処が異なるのか? を列挙してみると【Yahoo!ショッピングへのストア出店料無料化・ストアの売上げロイヤリティが無料・メルマガ配信の無料化・外部リンクの自由化・個人出店の自由化など】になるだろうが・・・最大の焦点は「すべて無料化して採算が取れるのか?」であろう。さらに、出店へのハードルが低くなったことで【各店舗の競争激化・悪徳業者の出現・全体の信用度の低下など】今後、さまざまな問題も懸念されてくる。

もちろん、これらの指摘は的を得てる気がする。けれど、それについては「これはソフトバンクの出資先である 中国Alibaba子会社が運営するサイト『Taobao(淘宝)』が成功したビジネスモデルである」といった孫氏のコメントの中に答えがあるのではなかろうか。つまりTaobaoの昨年の流通総額は16兆円(楽天は約1兆5,000億円)と世界最大であり、今季は莫大な利益も出ている。よって出店料を無料にしても広告モデルだけで儲かることは【すでにソフトバンクグループでは証明済み】ということなのだ。けれど、ここでの意図はそこに留まらない・・・最終的な狙いは、さらに大規模なメディア化・ソーシャル化であって、これはYouTubeFacebook・LINEなどのビジネスモデルと同様である。

ソフトバンクをとらえる場合には、やはりグループとして見なければならないだろう。すでに携帯電話事業では、米大手の買収によってNTTより大きいのだし、上記のAlibabaの例もしかりだが、インターネットビジネスでも、すでに海外関連企業も含めると、国内のどこよりも巨大なのである。よって、その戦略規模を国内だけで測っていては見誤ってしまう。つまりは「もはやソフトバンクグループが本気になれば、どのような業界にとっても脅威になり得る」のは間違いない事実であり、どのようなデファクト・スタンダードが出てくるかについても、つねに理解の範疇を越えてゆくかもしれないのだ。以前に打ち出した スーパーグリット構想しかり、その壮大な本気度がどこへ向かうのか? は、今後も楽しみなところである。