IT農業の未来

最近、日本のTPP参加の是非をめぐり、オランダのIT農業が話題になっている。それは日本のお家芸? 「とんでもなく高い関税によって保護され続けてきた農業」に関して、大転換をはかるための大いなるヒントが ここに隠されている故であろう。

キーワードは農業のIT化である。オランダは、17万人という少ない農業従事人口で、国土の半分にあたる200万ヘクタールの農業用地を管理している国だが、それでも農産物の輸出大国として世界に君臨し続けているのだ。数字で見れば、農業分野の貿易黒字額は なんと年間2.4兆円にものぼり、オランダ全体の貿易黒字額の6割以上を占めるほど、すごい効率化と高収益を成し得ている。

こういった背景には、従来から徹底した「付加価値の高い 加工農産物の輸出」へ力を注ぎ続けてきた経緯が挙げられていて、これを維持するために不可欠な品質保証を実現するために・・・輸出入にかかる電子証明書発行システムの採用・流通コストの見直し・管理事務費の人員や費用の削減などを目指してきたわけだが、ここに積極的なIT活用が見て取れるのだ。つまり、農産物が生産地から消費者の手に渡るまでのプロセスを、リアルタイムの世界ニーズに合致させた 品質・流通・コスト・人員にするため、できるところは すべてIT化したということであろう。

日本においても、農産物の価値を一層高めて、食料品貿易ビジネスの相手国として世界中の人々から選ばれるようになるためには、JAや大手スーパーなどの行っている従来型の人海戦術から、徹底したIT化へと舵を切る必要があるだろうが、その際に問題となるのは、やはり 従来からの既得権益層および現状維持推進派の意見ではなかろうか。これは どの業界のどんな産業に関しても同様に思われるが・・・じつのところ あらゆる弊害なんて、たいていは解決する手段はすでに存在してるもので、それを実行できるかどうかは、すべからく 人の問題だけのような気もするのだが。

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