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虎ノ門ヒルズと東京大改造計画

『知られざる東京改造計画』という表題につられて、テレビ東京「未来世紀ジパング」を観てみた。内容は 虎ノ門ヒルズ・大手町の温泉旅館・品川〜田町間の新駅開発の3つ。筆者のような職業をしてると 『知られざるではなく、すでに知ってます』になってしまうのだが、それでも興味深く拝見した。

虎ノ門ヒルズを含む 新橋周辺の大改造は、10年ほど前から話題で、かくゆう筆者も計画段階では少し関わらせてもらった経緯がある。今は離れているが、賛否両論が渦巻く中でも さすがは森ビル・・・着々と施行を進めていたようだ。以前から 汐留から浜松町にかけての再開発と環状二号線地下道路の建設は始まっていたが、完成すれば 地下に道路、地上には日本のシャンゼリゼを目指した洒落た通りの二重構造が出来上がり、その効果で、将来的には 新橋地区を中心とした、東は築地・有明・お台場、西は 愛宕溜池山王・六本木、南は田町・品川・天王洲、北は銀座・大手町・日本橋までの一大再開発も促進されてくるはずだ。リニアの完成と羽田空港の完全国際化が達成される時期には、東京の街が世界に冠たる大商業圏へと変貌を遂げているかもしれない。

虎ノ門ヒルズ 完成予想図」 建築物の中を環状2号線が貫通するユニークな構造。森ビルは建物だけでなく地下トンネルの整備も同時に行い、都内では2番目の高さを誇る建物になる予定。ホテル・住宅・事務所・カンファレンス・商業施設が入る。

また、温泉街のプロデュースで有名な星野リゾートが作る ビジネス街・大手町の天然温泉旅館も紹介されていたが、この裏の仕掛け人も、これまた森ビルと並ぶ 大規模開発常連の三菱地所だ。彼らは 丸の内仲通りをNY5番街のような人気ストリートへ変貌させた張本人である。山手線新駅の開発は どこがやるのか知らないが、こうなってくると、三井・住友も負けじと東京再開発に乗り出してくるだろう。

かねてから、東京は シンガポールや上海どころか、パリにも負けないポテンシャルを持っていると感じてきた。もし、大手各社が本気で取り組めば それも夢ではないだろう。羽田の拡張・国際化にリニアモーターカー東京オリンピック誘致まで、この一環と考えれば合点もゆく。しかるにこういった計画をもっと大きな視点で、東京ひいては日本の目的として広くアナウンスしたほうが、世間は理解しやすいのではないだろうか。計画段階ではバラバラに点を置き、それが線になり出した時に はじめて世間も認知しだすのは常だが、これからの都市開発は、そんなだまし討ちではなく、最初に全体像がはっきり見えるようにしたうえで推進したほうが良いのかもしれない。いずれにしろ、2030年頃の東京が楽しみである。