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正々堂々の高度な掛け合いが望まれる

北朝鮮が近日中にミサイルを打つのではないか? との憶測がなされている。これを受けて日本政府は、弾道ミサイルに対する「破壊措置命令」を出して、首都圏に地対空ミサイルを配備したり、日本海に高性能レーダーや迎撃ミサイルを搭載したイージス艦2隻を展開させるなど警戒監視態勢を強めてるようだ。

これほどまで強硬体制を維持する北朝鮮の真意について、TVではさまざまな議論をみかけるが、どれも納得ゆくものではないように思われる。先日も『これは北朝鮮国内向けマーケット作りの一環である』 といった記事を書いたが、これが対米・韓国に関する解説になると、その視点も大幅に変わってくる。つまり、北朝鮮側には【国内向け】という意図しかないので、米韓に対して宣戦布告と受け取られても仕方ない暴言を吐き続ける由縁はないと推測できるからだ。

要するに、ここにはもっと他の大きな理由があると見るのが妥当ではなかろうか。それは北朝鮮の意向ではなく 他の国の事情であり、おそらく それは中国を指すように思われる。なぜなら、ここのところの中国は、米国の強硬姿勢に悩まされ続けていたからだ。PC製造時におけるスパイウィルス混入に端を発した 米国による中国からの米国資産ならびに生産拠点の引き上げや 米国からの中国資本排除の動きは、今後の中国存亡にも関わってくる重大な出来事である。もちろん、これを機に 中国の変動為替制導入や それに伴う株式市場の透明化を迫られているのは間違いないだろうが、もしこれを実行に移したら、その後 中国市場が米国によって底を抜かれるのは確実である。したがって、それは阻止しなければならない。にも関わらず、米国は 対中強硬姿勢を崩していないのだ。

ならば、表面上は「困ったものだと批難しながら懸念を表明していても」そのじつ、経済・食糧支援と引き換えに 北朝鮮にエンタメを演じさせて、強硬姿勢を緩めさせたいと考えても不思議はないだろう。外交には こういったややこしい駆け引きと利害の一致したもの同士の裏取引がつきものである。しかし、前回も申し上げたが、こういった古くわかりやすい手法で国際社会のほうが折れるとは想像できない。もし この予測が当たっていたならば、このやり取りは不毛に終わる可能性が高いように思われる。つまり、誰も得をしない事態が予想されるわけだ。

掛け合いとは『要求などについて先方と話し合うこと。一つの事を二人以上が交互にすること。双方が正面から攻め合うこと。』である。つまりは正々堂々ということだろうか。ならば、誰かを使って何かをやらせようなんて間接的手法は掛け合いではないことになる。ややこしい事をせず、正面から向き合う。これが最も高度な外交のように思うのだが。いずれにしても、外交でもビジネスでも、もっと高度なわかりやすい手法を駆使できないと通用しない時代になってきたのではなかろうか。

掛け合いって、音楽でいえば、こんな感じになるかもしれない。
Boz Scaggs - Miss Sun