延長線上の未来を期待するかぎり何も変わらない

北朝鮮の挑発、ユーロ危機の再燃、鳥インフルエンザ、首都直下地震など、いま世間で騒がれてる事象を並べてみると、まるで世の終末みたいな気分になるが・・・これまでだって世界は、たいてい こんな感じで回ってきたわけで、じつはあまり変わってないように思う。昨日のNY株は 今年最大の下げを記録した。原因は「中国の国内総生産(GDP)が市場予想を下回り、世界景気の先行きに対する懸念が高まった」からだそうだが、そんなのずいぶん前にわかっていたことだし・・・金融業界って、よくも毎度これだけ懸念を作り出せるものだと感心してしまうが仕掛けるほうもたいへんなのだろう。そういえば、昨日は日本でも 日経平均200円安で、ドル円も96円台になったが、これには ほんとに無茶してるなあと感じざるを得ない。

しかるに、大きなお金を動かす者は、けして世間が認識してるようなお金持ちなんかじゃないのである。どこかから資金を預かって運用してる以上は、契約上 利益をあげねばならないし、ましてや そこに金利がつくから、大きな資金を動かしていればいるほど、立ち止まれば金利だけで即座にパンクする運命にある。つまり、一時も立ち止まれないし、いかなる事情があろうと損は出来ない・・・悠々自適とは程遠い ハツカネズミのように走り続けねばならない宿命を背負っているのだ。ゆえに益があがらなければ、多少の無理や裏技を駆使しても 何としても利益をひねり出さねばならないわけで、いつもお金はそこに留まらず、ただ目の前を通り過ぎてゆくだけだが、こういったことは他の職業・業界でも同じであろう。

そういう意味では、どこかに「今いるところとは違う場所がある」「自分とは違う人がいる」との考えは たんなる勘違いではなかろうか。そんな地位も肩書きも どこにもありはしないだろう。誰もがつねにMoveしないと消滅する危機感を感じながら生活している。たとえ誰かが楽をしてるように思えても、それはたんに隣の芝生が青く見えるだけの事である。ではなぜ このような事態に陥るのだろう?  それは現状維持しようとか、さらに伸ばそうとするからである。では これを回避する方法はあるのだろうか? やめて次をやればいい・・・ただそれだけの事である。つまり、ひとつ成しえたら すぐにやめて次をやるといった変化しか自由でいる術なんてないのだが、ここからも 何かを達成すれば楽になれるとの考えが非現実的だと理解できるかもしれない。変化しないのは不自然であるがゆえに、永遠に意図的かつ作為的に、無理やりバランスを取り続けねばならないだけの事ではなかろうか。