スマートフォンが消える?

グーグルのメガネ型コンピューター「グーグル・グラス」の購入申し込みが始まった。もうしばらくすると、アメリカまで行けば、グーグル・グラスをつけて歩いてる人に出会えるかもしれない。

関係者への取材も活発化してきて、おぼろげながら その全容も見えてきた。「OKグラス」と言えば電源が入って起動。「写真を撮って」と言えば写真を撮ってくれる。「録画して」と言うと撮影される。ほとんどの操作が口頭でできる。メガネのツルを指でこすってスクロールしたり、ツルのタップや頭を振っての操作もできる。メッセージのやりとりや検索もできる。翻訳もしてくれる。GPSが付いていて、グーグル・マップを使って進路を教えてくれる。その場所の天気予報をリアルタイムで知らせてくれたり、グーグル・カレンダーに登録した予定を参照したり、目的地までの交通機関の時刻や乗り換え方法も教えてくれる。さらに製品ディレクターによれば、購入者の手に渡ったあとも毎月アップデートされて進化していくことも公言された。

いかにも面白そうだし、本格的に市販化されれれば 世の中を変えてしまうインパクトも十分だ。ただ、これらを解説する専門家の中には辛辣な意見もある。それはおよそ「これらすべての情報は視界の右上に表示されるので、多くの情報を一度に引き出すには不向きだ。よって、簡単な情報のやりとりはメガネ型の端末で、広い画面が必要なときはタブレット端末を使うという時代が来そうだ。また、グーグル・グラス単体では携帯電話網に接続できないので、WiFiか、WiFiが使えないところではスマートフォンのデザリング機能でネットにつながる必要がある。そして、最も問題なのは、リアルタイムでプライバシーが侵害される危険性を含んでいる点だろう。グーグル・グラスはプライバシーについて、世間からメガトン級の反発を引き起こしかねない」といったものだが、筆者はそうは思わない。

画面スペースの問題は、切り替え式にすればいい。つまり、動いている時は右上だけに。止まっている場合は、すでに現在の技術で、100インチ超のスクリーン画面にできるはずだ。また WiFiの利便性については、水素自動車のケースと同様で、それが主流になれば、そのようにインフラも整えられるので不問だろう。プライバシー侵害に関しては現在の写メと何ら変わりないので、それを問題化するのは、反対のための反対をする人だけ。すなわち これって、こういった革新的商品が出てきた時に、市場原理という自然現象と 既得権益による規制のどちらが勝かという、これまでにも延々と繰り返されてきた問題にすぎないのである。ちなみに、アップルも負けじと 「iWatch」なる 腕時計型の端末を開発しているらしいが、あるべき論より面白いほうがよいので、個人的には前者の変わるほうへ一票を投じたいと思う。