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無料インターネット大学 次々開設

『アップルのiTunes U』や スタンフォード大学が中心となって始めた 無料のインターネット講座『コーセラ(Coursera)』がすごいと思っていたら、案の定 日本でも、NTTドコモがオンライン講座『gacco(ガッコ)』を開設したようだ。これで英語が苦手な学生さんたちも、MOOC(Massive open online course - Web上で無料参加が可能な大規模講座)への参加が可能になったわけだが・・・しかしこれって筆者のような年代の人間からすると じつに羨ましい夢のような話である。

いまは講師の方へ指導するような立場になったから必要ないが、おそらく あの時代にこんなのがあったら間違いなく参加していただろう。親には一切面倒をみてもらわずに育ったから(というより育ててもらっていないのだが)基礎教育を受ける機会がなくて、社会へ出てからけっこう苦労した記憶があるからだ。

もちろん サラリーマンや上級公務員、士のつく特別な職業などにつかないなら学歴は関係ないし、むしろ独立独歩の人生を歩むなら、大学で学んだことなんてほとんど役立たないとさえ感じる。しかし、それにしても いろんな事を学んでおくのは有意義なこと。どこかの企業や団体・既得権益層をあてにせず、自らの足で生きるには、総合学や哲学を身につけねばならないが、それはいずれにしても社会へ出てからの勝負になってくる。

しかるに、学生さんにとっては さまざまな選択肢が提示されつつあるが、リアルな高校や大学にとっては これからたいへんな時代になるだろうことは想像に難くない。大学の経営者や教授にも友人は多いが、そろそろ彼らの既得にも先が見え始めてきたので、そろそろ抵抗しても無駄と覚悟を決める時かもしれない。いくらあがいても無料のものには勝てないし、わざわざそこへ出向くような多くの制限があっては勝負にもならない気がする。

しかるに高等教育を受ける最大の意義は、就職に関するアドバンテージを得ることに尽きるだろう。よって先端企業がネット上で優秀な人材を見つけ出し青田買いするようになれば、潮が引くように大学から生徒もいなくなるはずである。サラリーマン社会が戦後に作られた国家政策マーケットである以上、高等教育市場もマーケットの一環にすぎないのは明白・・・このように考えたなら、ここにも流行り廃りがあるのは当然で、新しいシステムが生み出されてくれば もはや衰退は避けられないのではなかろうか。