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小宇宙のごとき人体の不思議

おくればせながら「NHKスペシャル 人体ミクロの大冒険」全5回を観た感想を記したいと思う。卵子が分裂する様や脳の発達・ホルモンと出産・生命誕生の道筋・免疫と老化・iPSによる細胞初期化など・・・まさに小宇宙のごとき人体の不思議を堪能させてもらったが、今回改めて感じた事をまとめるなら「人間の体はまぎれもなく精密な化学工場である」という一言に尽きるだろう。

つまり【単純で欠陥だらけのものはロボットにすぎないが、化学作用が完全に機能したら、それは生命になる】 すなわち生命とは完璧かつ、それ単体で完結した完全無欠を形容する名称であり「これこそが神の奇跡と呼ぶにふさわしい現象なのではないか」そんな気がしたわけである。

もちろん人間には、心があり感情があると把握してもいい。そう考えたらロマンチックだし、これはある種、人としての深遠さを醸し出すための魔法とも言える。しかし、こと経済や生活に重大な支障が出てきたり病にかかっりしたら、おそらくその認識は役立たないだろう。心や感情・思考・行動を変えようとしても、それは化学作用の反応や結果にすぎないからである。ならば、むしろアプローチすべきは、その原因の元である化学作用のほうになるはずだ。

私たちには完全無欠の化学作用をいかんなく活用する機会が与えられている。よって頼りにするのは・・・移り気な人の心なんかより、はじめから完全かつ完璧な生命作用である事は言うまでもない。やはり科学とか技術とかが明らかにすべきは、人とは何か? この一点に凝縮されてくるのではなかろうか。