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スコットランドで英国分離投票が否決

スコットランドで行われた「英国からの分離・独立の是非を問う住民投票」が反対多数で否決された。投票率84.6%という数字自体は、この出来事への関心の高さを物語るが・・・結局は 反対が55.3%、賛成が44.7%という結果に終わり、とりあえず世界中が懸念した英国分裂の事態だけはかろうじて回避されている。選挙に関しては「あからさまな不正があった」との噂も絶えないが・・・それはさておき(選挙の不正なんていつもの事だから)とりあえず、ひとつの出来事は終わったわけだ。

ただ、こういった事態が起こる背景には、つねに経済がつきまとってることを忘れてはならない。げんに英国の主要閣僚は「ポンドは使わせないという“ムチ”」と「大幅な権限移譲という“アメ”」を使い分けながら独立阻止に躍起となっていた。そこでやはり気になるのは、これらの根底にある背景ではなかろうか。まもなく米国発の【シェールガス輸出】が始まる。当然、世界のエネルギー事情も根底から覆されるのだが・・・具体的にいえば、まずは原油やガスなど 資源価格の値崩れが深刻となるはずで、これは中東・ロシアなどの資源国のみならず、それらの輸送・流通に関わる利権国および集団などが急速に力を失う事態を招くわけである。

もちろんこれは、そこに付随する安保で優遇処置を受けてきた中国なんかも例外じゃなく、こういった一連の流れが、アラブの春からイスラム国の台頭。クリミアの紛争。中国からの海外資産引き上げ。といった事態を起こしたのは言うまでもないだろう。しかし、これはケイマンなどの非課税国を有し、そこから多くの既得を得る英国も同様で・・・つまりは「今後、利権がなくなり、うま味が少なくなる斜陽の国にこれ以上ついていっても仕方がない」これが今回のスコットランド独立投票の引き金のようにも感じられるのだ。

世界のパワーバランスが崩れる時は もめ事がつきもの。よって、そういった利権で食べてる先進国の衰退が顕著となれば、さらに独立を目指す国は増えるし、戦争や紛争も頻発してくることが予想される。ただ、そもそも他の労働力や資源をあてにしたり、利ザヤだけで儲けるなんてのはいかがなものか。お金や支配なんて、もはや化石に近い価値創造に思えてならないが・・・それ以外の価値を生み出してゆかないかぎり、こういった事態から逃れる術を見いだせないのもまた確かである。