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ノーベル医学・生理学賞に「脳の空間認識メカニズム」

『脳の中には、自分が今どこにいるのかを把握する神経細胞がある』

これを発見して、脳の空間認識メカニズムを解明した イギリスとノルウェーの研究者3人がノーベル医学・生理学賞に選ばれた。

彼らは【海馬や大脳新皮質などの中に、空間認識を行うネットワークが存在する】ことを突き止め「動物が今いる位置を感覚的に把握できるのはなぜか?」「アルツハイマー病などの患者がどうして徘徊したり、自分の家さえわからなくなってしまうのか?」といった素朴な疑問を解明したわけだが・・・ここの何がすごいのか? といえば、それは “これらを科学的に実証した点” に尽きるだろう。

こういった空間認識のメカニズムに関しては、筆者もおよそ30年くらい前から脳障害の患者さんに関する考察によって同じことに気づいていた経緯がある。しかし、たとえ本人がわかっていたとしても、それを科学的に実証できなければ、そんなのはただの仮説にすぎず・・・もちろん科学とも呼べないわけである。(最近は、たんなる思考実験による論理を科学と勘違いするような風潮も多々見られるが)

それにしても、近年の科学の進歩には素晴らしいものがある。何事も実証するには、とてつもない根気と努力がいるものだが、このぶんでいけば、やがて “人間とは何か?” が、科学で完全に解明される日もそう遠くはないのかもしれない。もはや世界は思想では引っ張っていけない時代になってきた。事実に則さない 報道やマーケット・流行・医学・世界情勢などの終焉も近いのではなかろうか。