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福島の甲状腺がん検査 確定103人に

福島県が先日、原発事故に伴う “被曝の影響をみる甲状腺検査” の途中経過を発表し・・検査対象となった 事故当時18歳以下の約38万5千人のうち「悪性または悪性の疑いと診断されたのは126人。そのうち103人が手術によって甲状腺がんと確定された。」との事(2015年5月18日現在)だが、この結果を受けての県検討委員会のコメント「現時点で原発事故の影響は考えにくい」は、いったい何を根拠になされたものなのだろうか? 

そもそも、この検査はチェルノブイリ原発事故後に甲状腺がんが多発した事と、若くして被爆したほうがリスクが高い(放射線感受性)放射性ヨウ素により甲状腺そのものが被爆する(甲状腺内部被爆)といった事例を考慮して実施されたものである。しかし、チェルノブイリの場合は事故後4〜5年ほどたってから。原爆被爆者の方では数十年経過してから甲状腺がんが増加してきたことがわかっている。

つまり、甲状腺がんには潜伏期間があって、数年から数十年経たないと、それが事故の影響なのかどうか? わからないわけであって、ましてや甲状腺がんには非常に小さい物が多く(手術でしか確定しない)進行もきわめて遅い(亡くなった方の解剖検査で発見される事例も多い)ので、実際のところ、確定的な数字が取れていない現状もある。

ようするに、このようなことをふまえると、いま検査しても【甲状腺がんには潜伏期があり、ある程度大きくなったものや 現在、手術によって目視できるものしか確定できない】ゆえにどんな数字が出たところで「原発事故の影響と断定できない」のはしごく当たり前の話・・ということになってしまうのだ。ならば、検査には意義はあっても、その検証には何の意義もないはずで、個人的には「行政・医師・メディアが一体となった こんなお手盛りをいつまで続けるつもりか」と言いたくなってしまう次第だ。

一部には、あまりに甲状腺がんが増えすぎる傾向が見られるので、福島は、被爆に対する知見がある長崎の大学と、今後の影響・対策について共同研究し始めたとの情報もあるくらいだが・・元々いかに検査しても確定できないなら、そして・・とりもなおさず、検査するほど危険性があるというなら、先んじて その被害が拡大しないよう、子供たちを他の地域へ一時避難させるなどの処置をとるほうが先決ではなかろうか。

どんな都合があるか知らないし、そんなこと考えたくもないが・・行政のリスクマネージメント能力のなさや、メディア・学者のプロ意識のなさには辟易せざるを得ないし、少なくともこのような人体実験と揶揄されても仕方ない状況を容認してるようでは「医師たちの唱える医や現在の医療全般」に何の信憑性も感じられないのは明らかで、日本はいつからこんな野蛮な国になってしまったのか? と、心の底から怒りを覚えずにはいられないのである。