安倍首相の戦後70年談話

安倍首相の戦後70年談話が発表された。全体的には、特に欧米への配慮が感じられる(彼らの都合悪い部分をぼかした)よく考えられた文言のように思う。全文はリンク記事をご参照いただきたい。70年談話:安倍晋三首相談話全文 - 毎日新聞

例によって例のごとく・・大手メディアは、一部を抜き出しつなぎわせた『恣意的な誘導報道』ばかりなので、ご興味ある方は全文を読まれた上、ご自身でその意図と意味を把握されたほうがよいかもしれない。ちなみに、筆者が感じた談話の要点は以下の3点である。

1.百年以上前の世界には、西洋諸国の広大な植民地が広がっていた。圧倒的な技術優位を背景に植民地支配は19世紀にはアジアへ押し寄せていた。2.今の日本では、戦後生まれの世代が人口の8割を超えている。あの戦争に何ら関わりない世代の人たちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない。3.経済のブロック化が紛争の芽を育てた。繁栄こそが平和の礎である。

ブロック経済とは・・世界恐慌後、経済不況に陥った欧米諸国が “自らが所有する植民地をブロック化” して実施した、他国に対する通商条約破棄・不当取引の強要・輸出入の禁止など といった不当行為全般を指す。

当時のアジア諸国は、日本を除き、すべてが欧米の植民地だった。(中国だけは特殊な形で統治されてたが実体はほとんど変わらない)よって、もし、日本がプロック経済を受け入れてしまったら・・一切資源が入らなくなるので、飛行機も船も戦車も動かなくなってしまうが、それすなわち、無抵抗のまま欧米の植民地になる事を意味していたわけだ。

ようするに、当時の欧米諸国は確信犯的に、日本へ『植民地になるか? 戦うか?』を迫ってきてたのだが・・つまり、今回の【繁栄こそが平和の礎である】という言葉には「もし再度、世界が恐慌に陥ったとしても、不当な経済封鎖だけは絶対にしてはならない。それこそが当時の日本と同じような状況を作り出し、再度 世界を戦争へと誘導する事に他ならないからだ。」という欧米・中国他の大国へ向けた強い戒めが含まれていることになる。

当時の時代背景が、いかに厳しく不当で暴力と支配に満ち満ち、非人間的であったか? そして、日本がどれだけの脅迫や実質的圧迫を受けてたか? を知れば・・それでやっと戦後レジームも終わる気がしてならない。いずれにしろ、当時と同じような事態となれば、私達は同じ選択を強いられるのは明白なのだから。平和は祈ったり議論するだけでは手に出来ない代物である。知力・胆力・行動力など、およそ人の駆使できる能力を最大限発揮しながら、先んじて未来への布石を打っていかなければ、とても維持なんてできないように思われるが。