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人材不足の日本の先行き

女子バスケットボールが、資格停止の制裁を乗り越え、3大会ぶりにリオ五輪の切符を手に入れた。ただ、その影に、サッカーJリーグ設立の功労者、初代チェアマンの川淵三郎氏 78歳がいらっしゃった事は皆さんも承知の事実ではなかろうか。

現在、日本サッカー協会名誉会長・首都大学東京理事長・日本トップリーグ連携機構副会長・2020年東京オリンピックパラリンピック組織委員会評議員などを務める川淵氏は、分裂のため、オリンピックに出られなくなっていたバスケ業界を立て直すべく、最近は、国際バスケットボール連盟チェアマンと日本バスケットボール協会会長も兼務していた。そして、見事にまとめあげ、この度、リオ五輪出場にこぎつけたわけだ。

この報告を受けた川淵氏が、代表選手の練習場へ出向き、報告と激励を行う風景も目にしたが【男子バスケの分裂のため、その煽りで迷惑を被っていた女子選手】に対し、涙を浮かべながら「本当に迷惑をかけた」とお詫びをしていらっしゃった光景には胸打たれずにはいられなかった。川淵氏がバスケのトップについたのは、つい最近の事で・・つまりは「これまでの経緯は一切彼のせいではない」にも関わらずのお詫びだったからである。

もちろん、なかなか出来る事ではないし、こういった姿勢・情熱こそが、他に「この人のためなら」という感情を抱かせ、物事を動かし成果を作り出すのは言うまでもないが・・それにしても、近年は、いかにも人材不足の感が否めない。問題が起こった時に、頼るべき人材がこんなにも希少だと、こういった人材に多数を兼務してもらわねばならず、益々負担は大きくなるばかりだ。

新国立競技場の再コンペも行われるらしいが、黒川紀章氏がご存命なら・・と、今更ながらに、叶わぬ想像をしてみたりする。世間では、黒川氏設計の中銀ビルを取り壊すかどうか? も話題になってるみたいだが、何もかも焦点があっていないのでは? と感じられてならない次第だ。

大正・昭和初期の高橋是清氏(二・二六事件で暗殺。享年82歳。)しかり「困った時、あなたしかいません」と懇願されて、酷使されてきた優秀な人材は事欠かないはず。いかにも日本的な哲学を持つ若い人が、これからもどんどん出てこないと・・先行きが心配になってしまうのだが。