接骨院を介した療養費詐欺事件

接骨院の療養費詐欺が暴力団の新たな資金源になっている」とのイメージ報道が、ここのところ連日さかんに行われている。もちろん、こんなの “新しく” も何ともなく、昔からよくみられる ありふれた詐欺手法のひとつにすぎないが・・それにしても、あまりにも偏重が激しいので、この際、疑問点を提示しておこうと考えた次第だ。

報道によると「療養費」を不正受給したとして、警視庁が指定暴力団住吉会系組長と、これを指導したコンサルタント接骨院などを運営する会社役員ら十数人を逮捕したそうだが・・一部では、だまし取った金額は、接骨院関係 約1億2000万円。都内医院や千葉県の歯科医院などが数億円とされている。くわえて、まだ他にも多々あるようなので・・これってすなわち「接骨院より病院や歯医者のほうが詐欺金額も多く、悪質で大規模」といった事を示してるのではなかろうか。

しかしなぜか、映像に出てくるのは接骨院ばかりで医院や歯医者は一切出で来ない。言い訳として「まだ捜査がそこまで進んでいない」との弁明もあろうが、通常の感覚なら、より悪質で金額の大きいほうを大々的に取り上げるのが普通。よって、やはりここには何らかの意図があって、接骨院のほうを大々的に報道し、世間に「接骨院こそが不正受給の温床」といった印象を植え付けておく必要があった。とも考えられるわけだ。

メディアには製薬会社を通じたスポンサー問題。政治には医師学会を介した支援や寄付。役所には天下り。こういった点が一連のバイアスとして容易に想像されるが、ちょっとここまであからさまにイメージ誘導されると「仕方ない」を通り越して気分を害さずにはいられない。

はてさて、医者も同じように詐欺へ加担していた今回の事件。いつものように、医師の診療報酬は減らさず、接骨院だけがさらなる規制強化と減額の憂き目にさらされるのだろうか。いつまでこんな馬鹿げたことが繰り返されるのか? 接骨院業界も、いつまでも黙ってないで、この辺のところをもう一度見直し、それこそ “新たな” 策をこうじてゆく必要があると思われるが。